〈生後0ヶ月〜〉哺乳から始まる口育

赤ちゃんの食べる力を育てるトレーニングは、お母さんのお腹にいるときから始まっています。羊水を飲んだり、口をすぼめたりして準備をしているので、産まれてすぐおっぱいを吸うことができます。
生後お乳やミルクから離乳食へ移行するまでも、赤ちゃんのお口はめまぐるしく成長しています。ある研究では、生後2〜3ヶ月の間が特に大きな変化が訪れるそうです。そんな時期に私たちがしてあげられることはあるのでしょうか。

乳児のときからはじまるトレーニング


赤ちゃんが母乳を飲むときに学ぶことは、「口を大きく開ける」
「舌を動かす」
「飲み込む」
赤ちゃんは、舌を上にあげ乳首をしごくようにして飲みます。
舌の位置や舌の筋力は、人間本来の呼吸など口の機能を働かせる上で、とても重要になります。
赤ちゃんが舌をちゃんと動かしやすいよう、そして、嚥下の達人になれるようにサポートしましょう。


姿勢

母乳やミルクに関わらず、安定した姿勢が大切です。
  • 頭がのけぞっていないか
  • 下半身が安定しているか
  • 乳首を深くくわえて飲んでいるか
頭がのけぞっていたり、足がブラブラだったりすると、赤ちゃんはちゃんとお口や舌を動かすことができません。また、この時期は口を大きく開けることが大事です。乳首を深く加えさせ、できるだけ胎児姿勢抱っこ(胎児のようなまん丸姿勢)に近づけて、全身を支えましょう。

哺乳以外にも、寝ているとき・抱っこ・抱っこ紐を使うときも、頭と足が垂れ下がると、気道が狭くなり、口呼吸になりやすいです。いつでも鼻呼吸がしやすい姿勢を意識しましょう。


哺乳瓶

赤ちゃんの口の形態の発達において、母乳と人工乳かによる違いは根拠がないことがわかっています。
哺乳瓶は、赤ちゃんが舌を動かしやすいものを選んであげることでトレーニングができます。
日本口育協会では、舌を鍛えることに特価したビーンスタークという哺乳瓶を推奨しています。
他にも口の発達を考えた哺乳瓶はあります。
赤ちゃんのお口の状況により、柔らかく飲みやすいものにするのか、硬めのものでトレーニングさせるのか選択してあげましょう。




〈参考文献〉
0歳からの口腔機能と歯列の育て方/益子正範
口腔機能発達不全症対策 全身の発育を口から見る 口育/日本口育教会
そしゃくと嚥下の発達がわかる本/山崎祥子

口を育てるブログ

離乳食のイメージは「大変」「めんどう」 よく言われたのは、 「がんばりすぎるとしんどいし、適当に」 でも、知らないまま適当にすることと、知った上で手抜きをするのとは、全く違うこと。 赤ちゃんの口の仕組みや、発達がもっとイメージできると「なんで?」と悩むことが少なくなるかも。 現在子育て中の歯科衛生士が、これは知っておきたかった!と感じた情報を更新していきます。

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