離乳食「食べない」「噛まない」なぜ起こる?
離乳食の悩みでよく耳にする「食べない」「噛まない」
苦労して作ったのに食べてくれないというのは、おうちの方にとってはストレス。
お子さんにより原因は様々ですが、ちょっとした工夫で改善するかもしれません。
噛まない・丸飲み
この悩みは、たいがいが離乳食をはじめたときからの「宿題」が乗り越えられていないことが原因だそうです。その他、姿勢、環境、本人のスペックなど、幅広く観察する必要があります。
与え方の問題
〈初期〜〉
- スプーンのサイズが合っていない
- 1回量が多い
- 与えるペースが早い
- いきなり大きなマグカップを使っている
〈中期〜〉
- 足と背中が安定していない姿勢
- 舌で潰しにくい食形態
〈後期〜〉
- 歯ぐきで潰しにくい食形態
- 手づかみ食べが少ない
- 箸を早くから練習させている
どれか心当たりがあれば、改善してみましょう。
特に、中期での舌のトレーニング・後期の噛むトレーニングは丁寧にサポートしましょう。
子ども本人の問題
- 食べ物の認知が出来ない
- 食べ物しかみていない
- 口の感覚の発達不足
- 障害
与え方を工夫してもなかなか改善しない場合、お子さん本人の問題もあるかもしれません。
運動障害や知的障害で、食べ物が認知出来ず丸飲みしてしまうこともあります。
また、食事でのコミュニケーション不足により食べ物だけみて、周りに関心が薄い子もいます。周りからの声などが届かないため、学びも少なく「丸飲み」になってしまいます。
また、おもちゃ舐めや歯がためなどをあまりさせないことで口の感覚が育たずに噛まなくなるパターンもあるようです。
食べない・飲み込めない
食べない場合は、本人の意思や生活リズムが原因かもしれません。
- 偏食(これ嫌い!)
- 少食(お腹いっぱい)
- 眠い
- 硬い
- 一口量が多い
硬かったり、一口量が多いと、噛み砕いて唾と混ぜてまとめるということが出来ず、ずっと飲み込めず困っているのかもしれません。偏食は成長の過程ですので、無理に克服させるのではなく、逆に好きなものを増やしていってあげましょう。
「噛まない」となると、食形態にばかり注意がいきがちです。しかし、一番大事なのはどう口の使い方を引き出すか。
強制しすぎず、放任しすぎず柔軟にあれこれ試しながらサポートしていきましょう。
〈参考文献〉
口腔機能発達不全症対策 全身の発育を口から見る 口育/日本口育教
会
そしゃくと嚥下の発達がわかる本/山崎祥子
発生学、摂食・嚥下の現場、関連研究から学ぶ 食べる・飲むメカニズム/日本歯科新聞社
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