離乳完了期 手づかみ食べの神秘
"汚いのが当たり前、たくさんさせましょう。"
この頃になると、食卓がご飯粒の戦場になってようが、スルー。水浴びさせてから保育園へGO!の毎日です。
そこまで親の労力を注ぎ込んでもたくさんさせたほうが良い、手づかみ食べ。よほど、凄い効果があるのでしょう。
手づかみ食べ、なんで良いの?
中期には、何かれ構わず口に押し込んてオエーッとしていた子も、1歳が近づいてくるにつれ、一口量を前歯でかじり取ることを学びます。このかじる刺激が、今後の顎の成長につながります。
前歯で噛む習慣をつける
小学校1年生前後に大人の歯への生え変わりがスタート。その時よくあるのが、「下の乳歯の裏側から、大人の歯が生えてるんですけど」
顎が小さいままなので、出てくるべき通路が渋滞して、やむおえず脱線してしまった状態です。
聞くと、「柔らかいものが好きで、硬いものあんまりたべないんです。」「つまらせるのがこわくて細かくしてあげてます」
前歯を使えておらず、顎の発達不全を起こしている子、案外多いのです。もし心当たりのある場合は、手づかみ食べのできるお料理(おにぎり、ヤサイスティックなど)を取り入れてみましょう。
手づかみ食べの神秘
人間が食事をするという動作、実は体の様々な機能が同時に巧妙に働いてなされています。脳と目で食べものを認知し、手でそれを掴み、口へと運んで食べる。
大人は当たり前のこの動作。でも、赤ちゃんにとっては難解な脳トレ状態。手づかみ食べするたびに、たくさん脳を働かせて、目と手と口の感覚を学んでいます。
脳と身体の連係プレーがうまくできるようになると、手の巧妙な動きなどが見につきやすく、スプーンや箸などの道具の習得にもつながります。
時間の許す限り、見守りましょう。
<参考文献>
そしゃくと嚥下の発達がわかる本/山崎祥子
発生学、摂食・嚥下の現場、関連研究から学ぶ 食べる・飲むメカニズム/日本歯科新聞社
床矯正・矯正治療の手引き/鈴木設矢
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