離乳後期 前歯に惑わされるべからず

左右どちらかの歯ぐきですりつぶすような動きがみられたら、後期の「歯ぐき食べ期」の到来。この頃は、前歯も生えてきて、手づかみ食べをしだすお子さんが多いです。手づかみ食べしだしたし、歯も生えてきたし、多少硬くてもオッケイ?と食パン切ってあげてみると、前歯ではかじれるけど、カミカミせずそのままゴクン。丸飲みです。「なんで?」

そう、前歯に気をとられて、歯ぐきで噛むということを忘れていたのです。

人生ではじめての「カミカミ」


「カミカミ」といっても、大人の「噛む」とは、まったく別もの。
大人の「噛む」とは、食べものを舌と頬の圧で歯の上に維持し、唾液と混ぜながら噛むことで塊を作り、飲み込みます。
対して、赤ちゃんの「噛む」は、舌が左右に動かせるようになったとはいえ、歯ぐきの上に維持して自分でまとめて塊を作るなんて、器用なことはまだできません。上下の歯ぐきで挟み込みやすくする必要があります。

迷ったらおだんご

上下の歯ぐきの隙間は閉じた状態だと、約5mmだそう。つまりそれより大きくなければ、噛むという動きに結びつきません。

つまり、5mmより分厚く、舌<歯ぐきで潰せるもの。バナナや大根の煮物などは、素材ひとつでそのまま与えたらいいので簡単。
バナナより硬かったり、硬いからといってキザんでも「丸飲み」の原因に。
キザむ場合はご飯や肉だんごに混ぜたりして、一口大の塊にしてあげましょう。



筆者の考え(参考文献とは一切関係ありません)


後期は3回食になり、余計バタバタ。食べないと余計イライラ。よりいろんな具材が食べれるようになったぶん、離乳食の本に乗ってるレシピ、手の混んだものが多くないですか?美味しそうだけど、それ通り作れたことありません正直。材料がなかったり、ダシ取るとこからはじまったりw
そのあたりも、レシピやマニュアルしか頼ってないとしんどくなります。
月齢と離乳食で結びつけるのではなく、我が子の口の成長と、それに合わせた食材•調理方法を、頭の中で理解してアレンジ出来たら。
子どもにもイライラしないし、冷蔵庫の中のもので手抜きできることも。

横で口呼吸してる我が子に願います。
将来、矯正せず済みますようにと。



参考文献
口腔機能不全対策 全身の発育を口から見る 口育/日本口育学会
そしゃくと嚥下の発達がわかる本/山崎祥子
歯と体の発達に合わせた 赤ちゃんと幼児のごはん/婦人之友社

口を育てるブログ

離乳食のイメージは「大変」「めんどう」 よく言われたのは、 「がんばりすぎるとしんどいし、適当に」 でも、知らないまま適当にすることと、知った上で手抜きをするのとは、全く違うこと。 赤ちゃんの口の仕組みや、発達がもっとイメージできると「なんで?」と悩むことが少なくなるかも。 現在子育て中の歯科衛生士が、これは知っておきたかった!と感じた情報を更新していきます。

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