離乳中期 じっくりコトコト、赤ちゃんの舌を育てよう

中期には、お口を閉じて飲み込む"成人嚥下"が上手になってきます。
この時期に気をつけたいのは「飲み込み上手」にしないこと。「飲み込み上手」になると、「噛まない」「丸飲み」の原因になります。

舌をたくさん動かせるように


中期は、舌が前後に加え、上下にも動くようになってきます。離乳食の形態も、ペースト状からプリン状に。
でも、この時期に、一度にたくさんの量を与えたり、スプーンを奥へ突っ込んでしまうと、飲み込むことは出来ますか、"舌と上あごで押しつぶす"という動きがしにくくなります。

舌と上あごが、センサーの役割に


中期は、舌と上あごの間に挟み込むことによて、赤ちゃんは食べ物を感じます。
「つぶつぶ」「もろもろ」「ざらざら」
いろんな食感を、味わいながら食べています。舌の動きを見守りながら、ゆっくり進めていきましょう。
唇がしっかり閉じて、左右同時に横に伸びたら、食べ物を舌で押しつぶしているサインです。

舌の動きを促すポイント


まとまった形で舌にのせる


お豆腐や茹でたじゃがいもなどは、そのままでも舌で潰せるので、1cm角程で与えましょう。
与える前の柔らかさチェックは、指で潰せるくらいならOKです。

茹でても舌で潰れない食材は、細かくキザむだけでは舌からこぼれるので、トロミをつけて、舌に留まるようにしましょう。

舌の前方にのせる


前述したように、奥へ突っ込むと、「丸飲み」の原因に。
舌の前方に乗せて上げることで、赤ちゃんは舌が上手に動かせます。

またペースト状からプリン状への切り替えのときは、舌と上あごのセンサーを働かせることが大事。赤ちゃんが、「これ、まだムリ!」と感じたら舌でベーっと押し出してきます。奥に突っ込むとセンサーが働かず、硬いものでも飲み込んでしまうので、赤ちゃんが判断しやすいよう、舌の前方に乗せてあげましょう。



離乳中期は、2回食になり、食べる量も増えて、食べれる食材も多くなって。
出来るだけいろんな食べものを体験させたいと思い、とりあえず色んなものをただただマニュアル通りキザんで、与えていた記憶があります。飲み込んでるので問題ないと思っていたら、後期になると「噛まない」「丸飲み」が勃発。なんで噛まないのー!と赤ちゃんに言っても、得意なゴクンを繰り返すばかり。
いろいろ食べさそうと焦らないこと、赤ちゃんの舌に合わせて作ることが大事だと、学ばせてもらった離乳中期でした。




参考文献
口腔機能不全対策 全身の発育を口から見る 口育/日本口育学会
そしゃくと嚥下の発達がわかる本/山崎祥子
歯と体の発達に合わせた 赤ちゃんと幼児のごはん/婦人之友社

口を育てるブログ

離乳食のイメージは「大変」「めんどう」 よく言われたのは、 「がんばりすぎるとしんどいし、適当に」 でも、知らないまま適当にすることと、知った上で手抜きをするのとは、全く違うこと。 赤ちゃんの口の仕組みや、発達がもっとイメージできると「なんで?」と悩むことが少なくなるかも。 現在子育て中の歯科衛生士が、これは知っておきたかった!と感じた情報を更新していきます。

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