意外と多い!赤ちゃんゴックンが残っている子どもたち
赤ちゃんゴックンとは、赤ちゃんがおっぱいを飲むときのゴックンの仕方です。それは、大人が食べものをゴックンするときとは全く口の動きが違います。しかし、大人のゴックンに切り替えられておらず、赤ちゃんゴックンが残っている子どもが多く見られます。赤ちゃんゴックンが残っていると、ゴックンするたび、舌が歯を押すため、出っ歯や開咬(前歯がかみ合わない状態)になりやすくなります。
赤ちゃんゴックンと大人のゴックンの違い
赤ちゃんゴックンは、おっぱいを咥えているので、口は大きく開いています。舌でおっぱいをしごいて乳を飲むので、舌の位置はお口の中間にあります。
対して、大人のゴックンは、口は閉じて、舌を上顎に押し付けて飲み込みます。
口の開閉・舌の位置が全く違う赤ちゃんと大人のゴックン。
この切り替えは離乳食初期から学びます。ではなぜ、赤ちゃんゴックンが残ってしまうのでしょうか。
赤ちゃんゴックンが残ってしまう原因
原因①離乳食のスタートがはやい
赤ちゃんが、生まれつき持っている原始反射がまだ残ってるうちから、離乳食をスタートしてしまうと、赤ちゃんは口から入ってきたものをお乳と勘違いして、赤ちゃんゴックンで飲み込んでしまいます。スプーンを口周りに持っていき舌で押し返さなくなったら、原始反射が消えてきたサイン。5,6ヶ月だからと必ず離乳食をスタートしないといけないわけではありません。赤ちゃんの口の成長に合わせてスタートしてあげましょう。
原因②ストロー・スパウト飲み
ストロー飲みは、舌の真ん中にストローの先が来るため、舌は上に上がらす、口もしっかり閉じなくてもゴックン出来てしまいます。大人のゴックンへの切り替えの時期にストロー飲みが習慣化すると、口を閉じて舌をあげてゴックンする"大人のゴックン"を習得する邪魔をしてしまいます。
0歳の間は、大人のゴックンのトレーニングにもなるコップ飲みがおすすめです。
原因③離乳初期のペースト状の与え方
離乳初期の目的は、口を閉じてゴックンすること。これは"大人のゴックン"の第一歩です。スプーンを突っ込みすぎたり、上顎で擦り切ったりすると口を閉じる動きが学べません。また、食形態も全体が均一なペースト状になっていないと、舌のくぼみに離乳食がとどまらず、舌から水分が溢れてしまいます。その溢れた水分は赤ちゃんゴックンで飲み込んでしまうため、大人のゴックンがうまく習得できません。
離乳初期は、正しいスプーンの与え方と、完全なペースト状にすることを意識しましょう。
原因④離乳中期の食形態
離乳中期は舌が上下に動くようになります。舌と上顎で潰してからゴックンすることで、"大人のゴックン"が徐々にできるようになります。
柔らかすぎたり、水分が多いと、舌を上へあげる動きが育ちにくくなります。また刻み食は舌から溢れやすいため、トロミをつけるなど工夫が必要です。
離乳食初期〜中期は赤ちゃんゴックンを大人のゴックンに切り替える大事な時期です。
赤ちゃんゴックンが癖になると、出っ歯、開咬、すきっ歯などになりやすく、またその隙間を舌で埋めて喋るので、滑舌が悪くなりやすいです。また、舌癖や出っ歯などの歯列不正を治すのは、とても大変です。
癖がつかないように、正しい大人のゴックンへ促せるよう、サポートしてあげましょう。
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